妊娠

稽留流産の手術後、僕は妻の苦悩に気づいてあげられなかった。

2018年8月1日、稽留流産の手術から1日が過ぎました。(関連記事:妊娠9週目、稽留流産の診断で子宮内容除去の手術を受けました。

心身ともに静養が必要なので(妻の)仕事は当然お休みです。

この日は昨夜に比べて出血の量がだいぶ少なくなりました。この点に関してはとりあえずほっとしました。

ただ・・・多少の痛みがまだあるようです。気にする程度の痛みではないだろう、ということはお互いにわかってはいても、どうしても気になってしまいます。

カイ
カイ
つわりはどう?
妻
ときどき気持ち悪さはあるけど、だいぶらくだよ。
カイ
カイ
よかった。

・・・

手術から1日、おなかの中から赤ちゃんがいなくなって1日、妻の中で喪失感が出てきたのか、

それとも手術をした結果、すぐにつわりが和らいできて流産の実感がわいてきたのか、

そのときの僕はまだ、妻の苦悩に気づいていませんでした。

夜、妻はいつもより早くベッドに横になったけどなかなか眠れない様子。

・・・

・・・

しばらくして妻が突然「おいおい」と号泣しながらリビングにやってきました。

妻と出会って約15年、いっしょに住んでからだと約10年、妻がこんなに大きな声を出して泣く姿を初めて見ました。

カイ
カイ
どうした?

としか聞けなかった。

妻が号泣している理由なんて簡単に想像がついたのに。

「どうした?」なんて、何も察していないような言葉を選んだ自分が情けない。

妻
な、なんか、
急に、、
悲しくなって。。

早い時間だったとはいえ1人で寝室に行かせるべきじゃなかった。僕はなんて気が回らないんだろう。

カイ
カイ
大丈夫!大丈夫だよ!いいんだよ泣いて!

僕も、もらい泣き、とまではいかないけど、さすがにこみ上げてきた。

今、当時を思い出しながらこの記事を書いていてもちょっとこみ上げてくる。

正直、赤ちゃんを失った実感、命を失った実感は、僕と妻とでは天と地ほどの差があると思う。それは男と女でしかたのないことかもしれないけど、もっと配慮ができたかもしれないと思うと、自分が嫌になってくる。

・・・

妻は妊娠したことで心と体、両方の変化を自ら体感してきました。

生理が来なかったこと。

おなかがきつくなってきたこと。

足がつったりお尻の筋肉がぴきぴきしたこと。

つわりで気持ち悪くなったこと。

つわりで味覚が変わったこと。

そして、、、

流産の手術を受けたこと。

これら全てを、妻は自ら体験してきたけど、僕は共有しただけ。想いの違いにどうしても差があることをもっとわかっているべきだった。もっと配慮するべきだった。

妻も僕も、この経験を大事に、、、前に進めると思う。